那須高原は那須御用邸近くにひっそりとたたずむお蕎麦のお店。
食べログレビュアーのウィーンさんも「蕎麦以上に山里料理が旨い」と書かれていました。
名古屋〜関西と蕎麦よりはうどん文化が強いところで生まれ育ったので、蕎麦についてあまりどうこう言えないのですが、このお店ならお料理全体で楽しめそう♪と思い、観光客がまだ少ない肌寒い4月の初めに訪れました。
大雑把な地図とNAVITIMEを頼りに進むと"そば ほし"の看板がありました。「あ、あってる、こっちだ」
そのまま進むと左に"そば"と小さい看板。でも"ほし"って書いてないのでスルーしたら行き止まり。さっきの"そば"があってました。
先日のうどん匠人岡本もカフェ風でしたが、このお蕎麦屋さんもどちらかと言うと別荘レストラン風。入ると土間になっていて、正面には倒木を使ったらしきオブジェが。左手がお食事処で木のぬくもりを感じられるように靴を脱いで上がります。
木がふんだんに使われてゆったりした店内は"未就学児はお断り"ってこともあってか、静まりかえっていてちょっぴり緊張。
天ぷら付の"深山"コースにも惹かれましたが、まだたくさんは食べられないので"おすすめ"と書いてある山の幸とおそばの"山彩"コース2,625円にしました。
もともと会話の少ない夫婦な上に静かな店内なのでとりあえずキョロキョロ。店内にも木のオブジェがいっぱいでおもしろい。
そうこうしていると手持ち無沙汰な私たちの前にお漬物が運ばれてきました。
こんな真面目に漬けてあるぬか漬け、久しぶりに食べました。なんだか子供の頃を思い出しました。他のテーブルを見るとビールなど頼んで、お漬物でちびちびやりながらお料理を待っている方も多かったみたい。
そうなんですよねぇ〜うどん、そばって"食事"のイメージしかありませんでしたが、東京に出て蕎麦屋が夜は飲み屋と化しているのに衝撃を受けました。美味しいものを頂いて、〆に蕎麦っていう文化なんですね。
お料理が来ました
わぁ〜!!!感激。
奥さんが一つ一つ説明してくれます。右上から時計回りに、
・春ラン(シュンラン)とうどのお吸い物
・そばの揚げ出し豆腐
・蕗と高野豆腐の炊き合わせ
・かんぞうの酢味噌和え
・葉わさびのおひたし
・ふきのとう味噌
・蕎麦パンのピザトースト椎茸とベーコン
です!
お椀にヒョロンと細いのが春ラン。初めてです!うどは那須野が原の名産品なので元気なら買って色々お料理したかったけど、体調が悪くて食べられずじまいだったのでウレシイ!独特の香りに春を感じます
そばの揚げ出し豆腐はモッチモチ!山葵の香りが引き立ちます。
かんぞうも聞いたことはあるけど頂くのは初めてですね・・・
葉わさびもふきのとうもおいしい!春の香り満喫!!!!
ピザトーストには私が苦手な椎茸君がいますが、とっても美味しく頂けました♪苦手なものも美味しく食べさせてくれるお店、信頼できます
さあさあお蕎麦です。
ここでは二種類のお蕎麦を出しています。
真ん中が"しろがね"、蕎麦の実の中心部分だけを使って少し太めに打ったもの、両側が"くろがね"、これは全体を挽いて細めに打ったもの。
お蕎麦のことはよくわかりませんが、"しろがね"の方がこしが強く、食感を楽しめます。こちらは山葵を少し添えて頂くと引き立つ感じがしました。
つゆは殆ど甘さが無くて薄味、薬味もねぎと山葵が一つまみほどしか添えられていません。でも、つゆの味でなく、お蕎麦を味わって欲しいからかなぁと理解し、それなりに頂きました。
そば湯と共にあさつきと店名の"ほし"にちなんだ★型のお麩が添えられ、洒落心を感じました♪
最後は奥さんお手製のデザート。
米粉で固めた桜餅風のミルクプリンで初めてのムニムニ食感!
ご機嫌で店を出ると、庭先に先程頂いた春ランを発見!「あ〜これだねぇ〜私たちが食べちゃったから、もうこれだけになっちゃったのかな???」
こんな楽しみも山のお店ならではですね。
今回は春先だったので特に"春の山菜"を満喫できましたが、どれも美味しくて、お料理全体を通して楽しめるし素敵なお店なので、機会があればお客様をお連れしたいな〜と思います。
13:30頃着きましたが、私たちの二組後で本日のお蕎麦はなくなってしまったようです。毎日その日の分だけ挽いて、手打ちされているようなので早めに行った方がよさそうですね♪